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福井商が21世紀最初のセンバツ出場を決めた。昨年夏に続く甲子園で、春夏合わせて実に28回目の出場となる。 |
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スポーツ推薦がなく設備も十分とは言えない公立高が、甲子園の常連でいられる最大の理由は、毎年選手が変わっても、培われた財産が次の世代に確実に引き継がれて行くからにほかならない。「つなぐ力」の秘密を探る。 |
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遠投90メートル。高校球児にとって、甲子園を目指すだけの力があるか否かの分かれ目とも言われている基準だ。約50人の部員がいる福井商の場合、昨年秋のテストでこれを超えた選手はわずか5人だけだった。 |
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「他校の監督に話しても信じてもらえないほどなんです」と北野尚文監督は頭をかく。守備練習でも、入部当初は満足に補球できない部員も多いという。 |
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こうした部員らを甲子園に導くためには、「素質を最大限まで引き出すしかない」と北野監督は言い、その指導の特徴は「やる気を出させる指導」に尽きる。 |
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その一環として北野監督は、部員に毎日、日記をつけさせている。 |
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ある部員の日記を見せてもらった。「高校球界を背負って立つ選手になる!」という勇ましい言葉とともに、日々の練習内容が細かに記されている。そしてどの部員も日記の最後に「キャッチボールから始めよう」「松坂(大輔、現・西武ライオンズ)を超えるぞ!」など、練習への意気込みや目標を書き込んでいる。 |
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それは、「前向きなこと、うれしかったことを必ず書くように言ってあるんです」という北野監督の指導だが、その理由について、「(野球部が置かれた)条件が条件ですから、後ろ向きになろうと思えばいくらでもなれる |
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でも、何事も、できないと思ったらそこで終わり。その時点で絶対できません。ウチのようなチームは前向きな気持ちでいることが絶対必要で、書くことは気持ちをより明確に意識する最良の手段です」。 |
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福井商の選手は練習場にメモ帳を持ってくる。そして、練習の中で北野監督が指導するたびに、細かく書き取る。 |
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伊藤隼人主将(3年)は「練習内容を書き出すことで、学んだことが確実に頭に入る。そのうえで、うれしかった出来事を毎日記していると、自然とやる気になってくる」という。 |
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【阪本麻記子】 |
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毎日新聞 |