福井商業高校 
2年ぶり15回目の出場 喜び爆発

第73回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に福井商の出場が31日、決まった。センバツは2年ぶり15回目。昨年夏に続く甲子園で、春夏合わせると28回目の出場となる。センバツでは1978年に準優勝しており、「今春こそ、北陸路に紫紺の優勝旗を」との期待が強く、ナインの闘志も高まっている。 【阪本麻記子】

午後4時過ぎ、福井市の福井商校長室に選考委員会からセンバツ出場決定の連絡が入った。受話器を取った青山慶行校長が「ありがとうございます。喜んでお受け致します」と答えると、吉報を期待して室内に集まっていた選手の父母や後援会役員らから一斉に拍手がわき起こった。

青山校長は、室内練習場でトレーニング中の選手らに「センバツ大会の出場が決まりました。おめでとう」と伝え、伊藤隼人主将が「期待していて下さい」と力強く答えた。

チームのエースは中谷圭佑投手。2年生ながら度胸抜群で、コントロールが良く、柔らかい肩から投げる変化球が武器。打たせて取る技巧派で、秋からの公式戦では5試合に登板し、防御率1・18の成績を残した。135キロの速球を投げる村岡栄二投手が、抑えとしてどこまで成長するかに期待がかかる。

昨年夏以降、集中的に練習したという打撃は強力。秋の県大会では全試合とも大差で優勝。北信越大会でも準優勝を飾り、公式戦8試合でチーム打率3割7分8厘をマークした。

クリーンアップの一角を担う天谷宗一郎選手は、31打数20安打の成績に加え足も速く、機動力がある。昨秋から急成長してきた南部巨宏選手は、183センチ、83キロの恵まれた体を生かしたパワーあふれる打撃で打率5割。渡辺利克選手はチャンスに強い。

足の速い杉田匡平選手、山本佳典選手の1、2番が出塁し、クリーンアップが還す展開で戦いたい。

守備面では、打球への反応が速い稲垣充選手、守備範囲の広い天谷選手と山本選手が守る外野は鉄壁。冬に練習を繰り返したという内野陣も、甲子園での実力発揮が期待できる。

紫紺の大優勝旗を目指す「炎のチーム」福商ナインの大舞台での活躍が楽しみだ。

◇技術磨き本番に臨む−−北野監督              

 北野尚文監督は「まずはチームを支えて下さった方々に感謝したい。照準がはっきりした以上、喜んでばかりおらず、本番までにきっちり仕上げたい。基礎体力づくりに重点を置いてきたが、これからは技術的な部分を磨く」と話した。

チームには、昨夏の甲子園出場メンバーが7人残っており、「一度の経験は大きい。甲子園では4回連続で初戦敗退が続くが、大舞台で校歌を聞き、1978年センバツ(準優勝)のように、勝って強くなるチームにしたい」と決意を述べた。

◇1回も負けない−−伊藤隼人主将の話            

 出場が決まって気が引き締まった。多少の不安もあったのでホッとしたが、喜ぶのは甲子園で勝ってから。昨年夏の県大会優勝で、やればできるということを教えてもらい、甲子園では負ける悔しさを知った。センバツは1回も負けるつもりはない。

◇本社センバツ号外を配布−−JR福井駅前など        

 福井商のセンバツ出場が決まった31日夕、福井市内では、JR福井駅前や商店街、同校内などで「毎日新聞センバツ決定特別号外」が一斉に配られた。

雪の中をランニングする選手たちのカラー写真が表紙を飾り、「福井商 満願の春」「『紫紺の優勝旗』北陸路に」の大見出しが躍る紙面で、チームの対戦・個人成績、学校紹介などの情報が満載。

販売所員らが「福井商のセンバツ出場が決まりました」と号外を手渡すと、受け取った帰宅中の会社員や生徒、買い物客らは「ほんと?」「良かった」と言いながら紙面に見入った。 【横田信行】

(毎日新聞2001年2月1日から)

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